生活の中に忍びよる化学物質の脅威とは?

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化学物質過敏症を知っているだろうか?僕がかかった病気なのだけれど、これは誰もがかかりうる可能性のある病気だ。長期における身体の不調などが感じられる場合、一度身の周りにある化学物質に目を向けてもいいかもしれない。

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化学物質過敏症とは

化学物質過敏症(かがくぶっしつかびんしょう)は、非常に微量の薬物や化学物質(主に揮発性有機化合物)の暴露によって健康被害が引き起こされるとする疾病概念。人体の薬物や化学物質に対する許容量を一定以上超えると引き起こされるとされており、個人差が大きいといわれる。化学物質の摂取許容量と同様に、発症原因および症状、その進行・回復速度や度合いも多種多様であるといわれる。

出典:wikipedia化学物質過敏症

化学物質過敏症の症状は?

 

【目】かすみ/視力低下/物が二つに見える/目の前に光が走るように感じる/まぶしい/ちかちかする/乾き/涙が出やすい/ごろごろする/かゆみ/疲れ/目の前が暗く感じる
【鼻】鼻水/鼻詰まり/かゆみ/乾き/鼻の奥が重い/後鼻腔に何か流れる感じがする/鼻血
【耳】耳鳴り/痛み/耳のかゆみ/音が聞こえにくい/音に敏感になった/耳の中がぼうっとする感じがする/耳たぶが赤くなる/中耳炎/めまい
【口やのど】乾き/よだれが出る/口の中がただれる/食べ物の味が分かりにくい/金属のにおいがする/のどの痛み/のどが詰まる/ものが飲み込みにくい/声がかすれる/喉頭に浮腫ができる
【消化器】下痢や便秘/むかむかして吐き気がする/おなかが張る/おなかの圧迫感/おなかの痛みや痙攣/空腹感/胸焼け/げっぷやおならがよく出る/胃酸の分泌過多/小腸炎や大腸炎
【腎臓・泌尿器】トイレが近くなる/尿がうまく出ない/尿意を感じにくくなる/夜尿症/膀胱炎/腎臓障害/インポテンツ/性的な衝動の低下や過剰
【呼吸器・循環器】せきやくしゃみ/呼吸がしにくい/呼吸が短くなったり呼吸回数が多くなる/胸の痛み/息遣いが荒くなる/喘息/脈が速くなる/不整脈/血圧が変動しやすい/皮下出血/寒さに対して皮膚の血管が過敏になる/血管炎/にきびのような吹き出物が出やすい/むくみ
【皮膚】湿疹、蕁麻疹、赤い斑点が出やすい/かゆみ/引っ掻き傷ができやすい/汗の量が多い/皮膚が赤くなったり青白くなったりしやすい/光の刺激に対して過敏になる
【筋肉・関節】筋肉痛/肩や首がこる/関節痛/関節が腫れる
【産婦人科関連】のぼせたり、顔がほてったりする/汗が異常に多くなる/手足の冷え/おりものが増える/陰部のかゆみや痛み/生理不順/不妊症/生理が始まる前にいらいらしたり、頭痛、むくみなどがある/感染症にかかりやすくなる
【精神・神経】頭が痛くなったり、重くなったりする/手足のふるえや痙攣/うつ状態や躁状態/不眠/気分が動揺したり不安になったり精神的に不安定になる/記憶力や思考力の低下/食欲低下/いらだちやすく怒りっぽくなる
【その他】貧血を起こしやすくなる/甲状腺機能障害

引用:宮田幹夫・北里研究所病院臨床環境医学センター客員部長著「化学物質過敏症」(保健同人社)より

 

 

こんなにあるんですね。ってかもう人体の機能のほとんどやないかい!
僕の場合、上の図の「呼吸器」で明らかなる異変が出た。

 

転職後すぐに症状が・・・。

僕は建築業界に転職した時、塗料やシンナーなどの有機溶剤を使う事があった。それを使い出して、2~3日で症状がでた。

 

症状は「胸の痛み」だった。胸部に鈍い痛みが走り、やたら息が切れる。呼吸が整わない。
仕事終わりに自宅に帰るのもやっとな位だった。

 

当初、寝れば翌日には治っていたが日に日に痛む時間は長くなっていった。
余談だが、僕はこれまでホコリや粉塵の中で仕事をしたこともあったがアレルギーの類に一切かかった事がなかった。

 

症状が溶剤によるアレルギーとは関係ないものとして仕事を続けていた。
多くの人は大抵それで症状をこじらせてしまう様だ。

 

医者に通うも

体調が限界に近づいてきて不審に思い、医者に行くがそこでの診断は、「異常ありません。」

 

しかも、「仕事を変えたばかりのストレスじゃないですか?」などとメンタルの問題として扱われて終わりだった。

 

「いや、もっと真面目に観てくれよ。痛いんだって!」と訴えたところで医師はそっちのけだった。アレルギーなどで悩んでいる人は医師にこういう対応をされたというケースは意外と多いようだ。

 

 

周囲の不理解

実際知らべてみると、化学物質によるアレルギーによる物と推測し、医師に「異常なし」「気のせい」などといわれ続ける患者が全国でも多いという事が分かった。

 

彼等は、明らかな体調不良に関わらず、「異常なし」と診断される為、医療機関を何箇所も渡り歩くのだが結局、同じ結果として診断されるという最悪のループに入る。

 

そのため、医師も含め家族や友人にさえ「気の持ちよう」と認識され苦しむ事になるのだ。

日常の中の化学物質

 

発症者の反応を引き起こす主な化学物質など
▼発症者の90%以上に症状が出るもの
・家庭用殺虫
・殺菌
・防虫剤類
▼発症者の80%以上に症状が出るもの
・香水などの化粧関連用品類
・衣料用洗剤類
・防臭
・消臭
・芳香剤類
・タバコの煙
・シャンプーなどボディーケア用品類
・灯油などの燃料類
・ペンなど筆記用具類
・印刷物類
※横浜国立大学・糸山景子氏らが、CS支援センターの発症者488名(回答者278名)に行ったアンケート結果より
右のほか、発症者が反応するもの
新建材・塗料から放散される化学物質、排気ガス、電磁波、においが強い天然のものなど
(個人差あり)

出典:化学物質過敏症センター

見て分かるように、生活のなかでゴロゴロしている物がその対象となってくる。
これはすでに化学物質過敏症の重度患者にとっては日常が地獄の様な物だ。

 

特に幼児や小さな子供などは要注意。

 

化学物質過敏症になると、その症状はなかなか治りません!僕も体から抜けきるのに数ヶ月かかりました。化学物質に触れた期間が多いほど回復に要する時間は長くなってしまいます。

 

今は子供のおもちゃなどでも化学物質に配慮したものもあります。今までなんともなかった人が突然発症する事もあるので生活の中の物も良く見直した方が良いです。

 

化学物質過敏はマイナーですが重度症状になると、通常の日常生活が困難になるなかなかやっかいな病気です。

 

協力機関

特定非営利活動法人(NPO法人) 化学物質過敏症センター

ここは相談窓口があり、スタッフが本当に親身になって対応してくださいます。
化学物質による労働災害などの案件も教えてくれたりします。

 

相談は下記の時間で行っています。
水曜日・金曜日 10時~12時30分/ 13時30分~16時(祝日を除く)

 

北里大学病院 アレルギー科・臨床環境医学センター(環境医学外来)

日本では北里大学が有名の様です。私もここを勧められました。
国内では化学物質過敏症を専門に観れる医者が少ないのが現状です。検索しても、専門機関がない都道府県もあります。

 

自分の身は自分で守る

化学物質化敏症はメンタルヘルスの問題と勘違いされやすいです。実際に、僕がそうでした。

 

「気の持ちよう」、「メンタルが弱い」、「ストレス」などと言われ、ならばそれを乗り越えようと努力し、更に体調を崩すという。

 

ストレス」ってとても便利な言葉です。医師でさえ、ストレス一言でかたづけるんです。

 

「ストレス」って言うだけで、何も考えなくなります。「根性論」の世界になって「はい、あとは自分で乗り越えて」になります。

 

化学物質過敏症かもしれないと思っている方は、是非一度上の機関に相談してみると良いと思います。

 

 

 

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